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18歳成人で変わること、変わらないこと

(注)2021年12月26日旧ホームページブログの内容です

来年4月から成人年齢が18歳に引き下げられます。

実にこの改正は明治時代以来初で、約146年ぶり!

これにより、18歳でも親の同意なしに株を買ったり、クレジットカードを作ったりすることができるようになります。

自分の判断でできることが増える一方で、トラブルに巻き込まれる可能性も格段に増えるかと思います。

こういう時ってそれを狙った詐欺とかが生まれてくるんですよね・・・

ですから、本人はもちろん親など周囲の人も、


・何が変わり、何が変わらないのか?
・どういう影響があるのか?


を知っておき、十分に理解しておくことが大切です。
今回はその内容についてお話したいと思います。

同意なしでできること、変わらないこと

労働
まずは、
【来年4月から18歳が親の同意なしでできること】

①銀行口座開設
②証券口座開設
③クレジットカード作成
④携帯電話契約
⑤ローン契約
⑥住宅購入・賃貸契約
⑦保険契約
⑧労働契約

などがあります。
なお、これらは原則なので、対応は金融機関や業者によって対応が変わる可能性もあります。

例えば、消費者金融業者に、

「22年4月以降18歳から19歳に貸付をするとき親の同意を必要としますか?」とのアンケートを取った結果、

同意を必要としない 35%
同意を必要とする  30%
未定        35%

となっています。


次に、
【今までと変わらないこと】

①国民年金加入年齢
②離婚時の養育費の支払い期限
③自動車の大型・中型免許
④飲酒
⑤喫煙

などです。

「お酒は20歳になってから。」「たばこはハタチから。」
これは変わりません。

また、相続・贈与に関しても18歳成人の影響を受けるものがあります。

【相続時】
・未成年者控除
・代理人

は18歳未満が対象に。

【贈与時】
・特例税率
・相続時精算課税

は18歳以上への贈与が対象になります。
ご注意ください。

権利と義務

権利と義務
変更内容については、

「自立心を養うには良いことだ。」

との意見がある一方、

「大学に入学をして、親元を離れて1人暮らしを始めたばかりで大人というのは無理がある!」

という意見もあります。

僕は賛否両論あって当たり前だと思います。

しかし決まってしまったものは仕方ありません。

親御さんは、

『権利が増えれば、義務も増えるしリスクも増える。』
『だから今まで以上に知識をつけることが重要。』

だと教えてあげてください。

対象年齢の方は、

そのコトバを常に頭の片隅においておき、いつでも思い出せる状態にしておくことをオススメします。

『大人』になることは意外と簡単ですが、『立派な大人』になることは非常に難しいです。

『立派な大人』になれることをお祈りしています。

現状維持バイアス

現状維持
突然ですが、『現状維持バイアス』という言葉ご存知でしょうか?

証券業界ではよく使う言葉なのですが、ざっくり言うと、

人は今の状態がずっと続くと錯覚してしまうという意味です。

人間はもともと変化を好まないようにできているそうで、

朝になれば日が昇り
夜になれば日が沈む

のように、いつも同じことが起こることを好みます。

ですが、そんなことばかりでははありません。
時代は常に変化します。
成人年齢の引き下げはその最たる例です。

しかし、
幸せはずっと続きそうな気がするし、
不幸もずっと続きそうな気がします。

株も下がれば上がるし、
上がれば下がるのですが、
下がり出したらずっと下がりそうな気がしてしまいます。


その変化が自分の目の前に現れたとき、

変化することを理解していない人と、理解している人とでは雲泥の差が生まれます。

理解していればスムーズに対応できるかもしれません。

実は来年はこの『18歳成人』以外にも数十年に一度の改定が次々と行われる予定となっております。
例えば年金手帳。
4月から発行されなくなってしまいます。

まずは知識をつけましょう!!

そのお力添えができたら僕としてはうれしい限りです。



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