オール電化住宅に住むことを検討している方は、「オール電化の電気代はどれくらいになるんだろう?」と気になるのではないでしょうか。
オール電化はすべてを電気でまかなっているため、電気・ガス併用の家庭よりも、電気代だけでみればどうしても高くなります。
ただ、その分ガス代はかからないので、年間のランニングコストを総合的にみれば、オール電化のほうが低くおさえることができるのです。
なのに最近、オール電化にしたことを後悔している方が続出しているそう。
このブログでは、
・オール電化の電気代の平均額
・オール電化のメリット・デメリット
・なぜオール電化にしたことを後悔する人が増えているのか?
・今すぐカンタンにできるオール電化の電気代節約術
・オール電化をやめる方法
をお話したいと思います。
目次
オール電化の電気代の平均額
まずは電気料金の内訳についてご紹介します。
一般的な電気料金は、次のように計算されて請求されます。
上記いずれかの項目が値上げされると電気料金が値上がりします。
特に、燃料費調整額は毎月変動する項目です。
電力会社・電気料金プランによっては上記以外の項目が加算されることもあるので、契約書を確認してみましょう。
震災後の電気料金値下げ/値上げ時の影響額資料などを参考に、各電力会社のオール電化向け電気料金プランの電気代をまとめてみたところ、オール電化の電気代平均額は、年間約190,669円/年(約15,889円/月)となりました。
では、一般家庭の電気+ガス+灯油代平均額と比べると、いくら違うのでしょうか?
総務省統計局の家計統計調査のデータ(2020年)によると、一般家庭の電気+ガス+灯油代の平均額は約218,323円/年(約18,193円/月)となっており、オール電化のほうが安くなっています。
オール電化の電気代平均額は、電気+ガス+灯油代平均額よりも安いということがわかりましたが、実はオール電化の電気代もガス代も、年々高くなっているんです。
燃料費調整制度によって、電気料金の請求額に反映される燃料費調整価格単価が高くなってきていることが、オール電化の電気代が高くなる原因のひとつです。
また長期的な統計をみると、ガスを作るための原燃料の高騰とともに、ガス代も高くなってきています。
オール電化のメリット・デメリット
ここまでで、オール電化の電気代平均額は、電気+ガス+灯油代平均額よりも安いということはわかっていただけたかと思います。
ただそれ以外にもメリットはありますし、もちろんデメリットもあります。
こちらではそのメリット・デメリットを解説しておきます。
【メリット】
・ガス漏れや、ガス機器の不完全燃焼による一酸化炭素中毒といった危険が避けられる。
・仮に震災などに見舞われた際も、エコキュートや電気温水器なら、一時的にタンク内部の水を生活用水として利用することができる。
・電気・ガス・水道のライフラインの中では、電気の復旧が一番早いとも言われている。
【デメリット】
・エコキュートや蓄熱暖房機といった設備の設置コストが高い。
・調理にIHクッキングヒーターを利用することになり、IH専用の調理器具が必要。
こうしたメリット・デメリットを踏まえると、オール電化は住宅の安全性や、災害時の備えを重視したい方におすすめです。
なぜオール電化にしたことを後悔する人が増えているのか?
ではなぜオール電化にしたことを後悔する人が増えているのでしょうか?
その理由は非常に単純です。
電気料金がビックリするくらい値上がりしているからです。
理由のひとつは、ウクライナ情勢などの影響で電力の調達価格が急騰し、電気料金を値上げする電力会社が増えていることです。
もうひとつの理由として、同じくウクライナ情勢などの影響で、石炭や液化天然ガス(LNG)といった発電に使用する燃料の輸入価格が高騰していることです。その高騰分を反映して、燃料費調整額も値上げを続けており、オール電化向けプランの燃料費調整額について、上限の廃止を発表している電力会社も多くあります。
また、オール電化向けの電気料金プランの多くは、夜間の電力量料金が昼間よりも割安になるように設定されています。そのぶん昼間の電力量料金は割高に設定されているので、昼間の家電の使い方によってはかえってオール電化の方が電気代が高くなってしまうことがあります。
電気料金の値上げや燃料費調整額の上限廃止、そこにテレワークが増え昼間に家にいることが増えた方は本当にありえないような電気代の上昇に見舞われてしまっています。
その結果、「オール電化にしなきゃよかった・・・」と後悔している方が増えているのです。
今すぐカンタンにできるオール電化の電気代節約術
では、オール電化の電気代を安くするためにはどのような方法やポイントがあるのか解説していきたいと思います。
電気料金プランを切り替える
電力会社によって、時間帯や季節の区分、電力量料金単価が異なるので、生活スタイルにマッチしたものを選べば節約につながります。
各電力会社のホームページから、生活スタイルによりピッタリな電気料金プランを選ぶことも可能ですし、電気・ガス比較サイト「エネチェンジ」を使えば、郵便番号などの情報を入力するだけで、あなたにぴったりの電力会社・電気料金プランを見つけることが可能です。
別に回し者ではないのですが、「エネチェンジ」は、東証グロース市場に上場しているちゃんとした会社ですので、ご安心ください。
電気料金が安い時間帯を知っておく
オール電化向け電気料金プランは夜間の電気料金が安く、昼間が割高に設定されている場合が多いです。
電気代の安い夜間時間帯が23時~翌7時、22時~翌8時などと異なっていたり、夏季とその他季で料金単価の設定が異なっていたりと、プランによってさまざまな特徴があります。
今契約しているプランを確認して、どの時間帯で電気料金が安くなるのかを把握しておきましょう。
消費電力の大きい家電を知っておく
消費電力の大きい家電は電気をたくさん使うため、電気代がかかります。
そのため、消費電力が大きい家電を電気料金が高い時間帯を避けて使えば、オール電化の電気代が安くできます。
食器洗い洗浄機・炊飯器・ドラム式洗濯乾燥機など、タイマー機能がついているものはフル活用。
電気料金の安い時間帯にタイマーをセットして稼働させれば、無理なく電気代が節約できます。
家電 | 消費電力(アンペア数) | 1時間あたりの電気代(税込) |
---|---|---|
電子レンジ | 1,500W(15A) | 46.50円 |
オーブン・卓上IHクッキングヒーター | 1,400W(14A) | 43.40円 |
食器洗い洗浄機・炊飯器(5.5合炊飯時)・ドラム式洗濯乾燥機(乾燥時) | 1,300W(13A) | 40.30円 |
ドライヤー(強) | 1,200W(12A) | 37.20円 |
電気ケトル・掃除機(強) | 1,000W(10A) | 31.00円 |
電気ストーブ | 990W(9.9A) | 30.69円 |
エアコン | 660W(6.6A) | 20.46円 |
こたつ | 500W(5A) | 15.50円 |
太陽光パネルを設置する
オール電化の弱点である昼間の電気代の高さを克服するために、太陽光パネルを設置することは非常に有効です。
割高な昼間の電気を太陽光パネルで賄うことができれば、電気代は大きく下がります。
また、蓄電池も設置すれば、余った電力を夜間の電力に充当することも可能です。
ただ設置や導入のコストが非常に高いためハードルは高めです。
ですが、地方自治体によっては補助金を出してくれるところもあるそうなので、導入を検討される場合は確認してみてください。
オール電化をやめる方法
ここでは、すでにオール電化にして後悔している人向けに、オール電化をやめる方法をご紹介します。
一軒家の場合は、ガスの引き込み工事が必要
都市ガス供給エリアで都市ガスに切り替えたい場合、ガス管の引き込み工事が必要になります。
このうち、自身の敷地内のガス管やガス栓についておおよそ100~150万円ほどの工事費がかかるほか、ガス給湯器やガスコンロなどのガス機器の購入には、別途費用がかかります。
また、ガスの引き込み工事を行う際は、都市ガスを販売しているガス会社に連絡後、設計についての打ち合わせが行われます。
その内容に従って見積もりを受け取った後に工事が開始され、工事完了後に引き渡しとなります。
なお、都市ガス供給エリア外にお住まいで、オール電化からガスに切り替えたい場合は、プロパンガスを利用することになります。
プロパンガスの場合はプロパンガス会社にガスボンベを運搬・設置してもらうだけなので、都市ガスの引き込み工事と比べて初期費用は15万円程度と安く済むメリットがあります。
賃貸の場合は大家さん、管理組合などに許可を取る必要がある
マンションやアパートなどの賃貸住宅や集合住宅にお住まいで、オール電化をやめてガスに切り替えたい場合は、大家さんや管理組合からの許可が必要になります。
加えて、都市ガスに切り替える場合は引き込み工事について、土地の所有者からの採掘工事許可を得る必要があります。
必ずしもオール電化をやめられるわけではないので、注意が必要です。
とはいえ、オール電化をやめるのは現実的ではないケースが多いと思います。
それにガス代も上がってきているので、「意味なかったじゃん・・・」となってしまうことも十分に想定できます。
そのため、
・プランの見直し
・電気を使う時間帯の変更
・太陽光発電の利用
などをご検討してみてはいかがでしょうか?
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